お客様の声

医療法人 山本会
介護老人保健施設
シルバーケア日野様

医療法人 山本会 介護老人保健施設 シルバーケア日野様

シルバーケア日野様は、福井県の中央部に位置する南越前町で、地域の高齢者の方が安心して楽しい生活を暮らせるよう質の高いケアの提供に努めている施設です。
また理念として「食べることは生きること」をかかげ、ご入居者の食支援にも力を入れておられます。
今回は導入させていただいたプラッツの医療施設用電動ベッド「P300シリーズ」について、作業療法士の山本副部長、介護士の細川リーダー、瀧見事務長にお話をお伺いしました。

取材風景

「食べることは生きること」を理念にしています

シルバーケア日野様のWebサイトを拝見したのですが、食事の紹介のところに「食べることは生きること」を理念としているという一文がありました。
この理念への想いについてお話をお伺いしたいのですが。

入所者の方はなかなか外に出られないこともありますので、食べることの楽しみを私たちは大切にしています。
施設では毎月、食事会の行事を開催しており、最近では秋の収穫祭をテーマに開催し、夏であればそうめんなど季節ごとにメニューを考えて、入所者様に食事を楽しんでもらう取り組みを行っています。
普段の食事の時間では多職種連携を心掛けており、入所者様の食事の様子を毎日確認し、情報共有して普段と違う様子があればすぐに対応できるようにしています。

また食事会だけでなく、入所者様と近くの公園にドライブに行ったり、体育館を借りて運動会を行ったり、最近はコロナの影響で外に出ることが難しいので施設内でプチ運動会を開いたりなど、行事を企画して入所者様に楽しんでもらうことに力を入れています。
そのような取り組みを通じ、入所者様の願いを実現し、楽しく暮らしていただけることを目指しています。私たちは新しい施設ではないので、建物ではなく行事やケアなど中身の部分で入所者様に満足してもらえる必要があると思っています。

私たちのベッド「P300」を使用されている入所者様について、導入する前はどのような様子でしたか?

頭が上を向いて拘縮してしまい、あごを引く姿勢ができない入所者様に対し、食事の時などのポジショニングに苦労していました。クッションなどを用いてうまく姿勢調整ができたと思っていても、姿勢が崩れたりすることがよくありました。また、姿勢調整も人それぞれのテクニックでだいぶ変わってしまう状況でした。

今回、プラッツの「P300」を選んだ理由をお聞かせください。

毎年ベッドを購入しているのですが、入所者様が抱えている問題に対し、必要な機能を持っているベッドを選定しています。今回は誤嚥防止に対応できるベッドということでP300を検討して、試してみて良かったので導入しました。
ハイバックサポート機能を使うことで、姿勢調整が人それぞれのテクニックでバラバラではなく、固定して再現しやすくなる点が良かったです。

ベッドを導入した感想についてお聞かせください。

ハイバックサポート機能が非常に便利でした。ただ、角度計が少し見にくいので、もっとわかりやすくなると助かります。
ハイバックサポート機能については、使用するクッションやタオルの数が減ったことが大きいです。細かい角度をタオルなどを使わずに調整できるところが便利で、施設ではクッションの数も限られていますので、使用するクッションが減った分他の入所者様にクッションを回せるようになったことがありがたいです。大腿部や腰などを骨折された入所者様はギャッチアップの角度を30度や40度で指定をするのですが、そのような方が食事をするときにもハイバックサポート機能が役に立ちました。ギャッチアップができなくても、頭の角度だけを調節できるので、誤嚥予防がしやすくなり、入所者様のムセが減ったという印象があります。
また入所者様の頸部が伸展したままの頃は目を閉じている時が多かったのですが、あごを引いた姿勢ができるようになってからは覚醒している時が増えた気がします。目を開けていることを確認できるので声掛けがしやすくなり、食事の時にも目を開けてくれていれば食べ物を認識してくれるので、食べる意識が高まり食事介助もしやすくなります。

ハイバックサポート機能

背ボトムを「ハイバック:頭-背部」と「ローバック:腰部」の2つに分け、それぞれの角度を電動で調節可能です。
また、ハイバックサポートの屈曲位置は、頸部から肩甲骨周辺の間で3段階に調節可能です。

P300 ハイバックサポート機能説明1
P300 ハイバックサポート機能説明2

P302「アスピーノ」には液晶パネル付手元スイッチがあります

  • 液晶付き手元スイッチ
    角度や高さの表示パネルと操作結果の音声読み上げ機能付きです(ON/OFF切替可能)。動作のメモリー機能により、任意の角度を設定できます。
  • 操作ロック機能
    手元スイッチによるベッド操作をできなくすることができます。
    液晶手元スイッチは、操作部位ごとのロックも可能です。
  • 左右どちらにも接続可能
    手元スイッチはベッドの左右どちら側からでも接続できるので、配線の手間を省けます。
液晶付き手元スイッチ

『より良い介護を目指す!』– チームワークと他職種連携を大切に –

入所者様にとって、食事の時間は1日の中でも大きな楽しみであり、その時間を大切にするという姿勢はとても重要なことであると私も考えています。「食べることは生きること」という理念を掲げるこのシルバーケア日野様にプラッツのベッドをお使いいただけていることは、とてもありがたく感じました。

もうひとつ心に残っているのは、細川様が普段の業務で心掛けている「より良い介護を目指すうえで、チームワークと多職種連携を大切にしています。基本的な部分ではありますが、個々の力では限界がありますので、チームでしっかり情報を共有し、協力し合いながら業務を行っています。」というお言葉です。
おっしゃる通り、個々の力では限界があります。心に深く突き刺さりました。チームでの連携を心掛けて、これからの業務に当たりたいと思います。

事例紹介